ゴムと部屋

2017年1月9日、世の中は成人の日。あたしは帰りの電車で隣の席に座った赤ちゃんと戯れながら、彼氏の部屋で勉強、これほどまでに矛盾した言葉は無いだろうなと実感。

 

弁解しておくと、あたしは本当に勉強をするつもりだったし、もともと彼の部屋で勉強するつもりは無かった。あたしの大好きなドトール先生でハニーカフェオレを飲みながらアップルパイを片手に英語のプレゼンテーションの原稿を終わらしちゃおうなんて楽観的に考えてた。実際その未来予測1ミリも当たらなかったけど。

 

コンビニで2人分のごはん買って、電車に揺られて彼のもとへ向かう。

あたしはこの瞬間が一番幸せなんじゃないかって思う。何がいる?なんて聞いて、彼のことを想って選ぶ。ねえみんな知ってる?あたし今から大好きな人のところに行くんだよ。すれ違う人全員に自慢したい気持ちを抑えて、小走りで駅の階段を駆け下りた。あたしは物覚えがいい方ではないけれど、彼の家までの道はすぐに覚えた。あの角を右に曲がったらすぐ。あの角を曲がったら会える。

 

靴を脱いで部屋に入って形ばっかりの勉強をして、そっからはもうどうしようもなくって口先だけの否定の言葉を並べてたけど、やっぱりすぐ気持ちよくなっちゃって駄目だった。

あたしはもうやめて欲しくて、彼を押し返したけど終わらなくて自分が自分でなくなるみたいで怖くてたまんなくなって、自分でもわからないけど涙が出た。ポロポロ落ちてくる涙がわけわかんなくてまた怖くなった。彼はビックリした顔であたしを見つめて、ごめんね、ごめんね、俺のせいだよね、って泣いた。抱きしめられた身体があったかくてあたしはまた泣いた。ふたりでがんばろうね、だいすきだよ、ってキスされてあたしは嬉しくて悲しくてどうしようもなくて泣いた。

 

あたしはもう本当にどうしようもなかった。

愛しさと申し訳なさと不甲斐なさと全部、彼への想いが爆発寸前。